コンセプトムービーを制作するメリットから制作ポイント・事例まで
企業理念や経営方針を伝える方法として、コンセプトムービーを採用する会社が増えています。経営者のなかには、コンセプトムービーを作りたいと考える人もいるでしょう。
実際にコンセプトムービーを制作する際は、制作・動画公開することによるメリットを知り、いくつかのポイントを押さえなければなりません。
そこで今回は、コンセプトムービーの概要と、制作に役立つ情報を解説します。コンセプトムービーの制作を考えている人は参考にしてください。
目 次
1.コンセプトムービーとは?
コンセプトムービーとは、企業理念や商品・サービス・プロジェクトなどに込めた想いを伝えるための動画です。自社事業の流れ・プロセスを、動画として目に見える形にまとめることで、自社の独自性・社会的必要性をアピールします。
「企業のWebサイトに企業理念のページがあるのに、コンセプトムービーを作る意味があるのか」と思う人もいるでしょう。しかし、サイト訪問者にとって企業理念の文章は分かりにくいことが多く、具体的に何をしている会社なのか疑問に思うことも少なくありません。
コンセプトムービーは、企業の事業プロセスから社会的価値、未来のビジョンまでを視覚的に表現できます。社員がいきいきと働く様子や商品開発の工程、サービス利用者の笑顔を映し、顧客に理解を深めてもらうことがコンセプトムービーの意義です。
2.コンセプトムービーを制作するメリット
コンセプトムービーを制作するメリットは、主に3つです。ここでは、それぞれのメリットを詳しく解説します。
●ブランディングによる顧客獲得が期待できる
コンセプトムービー内では自社の社会的必要性をアピールするため、商品・サービスのブランディングが可能です。ブランディングで消費者の認知度を高めることで、集客や販促などの活動を効果的に行えるようになり、顧客獲得率アップが期待できます。
●社員教育やモチベーションアップに役立つ
社員教育を行う際、社員に対してどのような意識を持たせればいいか、迷うこともあるでしょう。
企業理念や社内業務の流れをまとめたコンセプトムービーは、社員教育や行動指針の理解を深めたいときに便利です。社内に向けて自社事業への愛着を持たせる活動はインナーブランディングと呼ばれ、社員の業務に対するモチベーションアップにも役立ちます。
●採用活動に使える
コンセプトムービーは自社のビジョンや社内の動きを表現しており、採用活動にも使うことができます。企業理念を分かりやすく形にした動画により、志望者側も採用情報について理解を深めることが可能です。
動画はWeb広告やSNSなどにも表示できるため、多くの人材に低コストでアプローチできます。
3.コンセプトムービーを制作する際のポイント4つ
コンセプトムービーには多くのメリットがあるものの、制作するとなった場合は、さまざまな準備が必要です。企業のコンセプトは多種多様であるように、コンセプトムービーも企業理念に沿った独自のものを制作する必要があります。
ここでは、コンセプトムービーを制作する際のポイントを4つ解説します。
3-1.映像制作の目的・ターゲティングの設定を明確にする
制作を開始する際は、何のためにコンセプトムービーを制作するのか、動画の目的を明確にしましょう。たとえばブランディングが目的の場合は、会社の将来的なビジョンを中心に制作します。プロジェクトの認知度向上や採用活動など、導入目的に沿った動画にしなければ、真価を発揮できません。
制作する上ではターゲティングの設定も重要です。自社事業を分析して、コンセプトムービーで訴えかけたい層はどこなのかを明確にします。制作目的・ターゲティングは動画のクリエイターにも共有しましょう。
3-2.メッセージを補足する体裁で使用する素材を決める
コンセプトムービーは、映像・画像・テキスト・音楽など多くの素材を使用します。制作する際は、どのような素材を使用するのかを事前に決めなければなりません。注意したいポイントは、使用素材にこだわりすぎるあまり、ムービーの内容がついてこないケースです。
コンセプトムービーの役割は、制作目的に沿ったメッセージを視聴者に伝えることです。使用素材に力を注ぎこむと、芸術性の高い映像作品にはなるものの、本来のメッセージ性がおろそかになる可能性もあります。
コンセプトムービーに使用する素材は、メッセージを分かりやすく補完できる方向性で決めるようにしましょう。
3-3.長くても3分を目安に映像を制作する
伝えたい内容が多くなると、再生時間の長いコンセプトムービーができ上がります。しかし、長い動画は視聴者が途中で離脱する可能性もあるため、おすすめできません。視聴者を飽きさせないためには、長くても3分を目安に映像を制作してください。
世界観やメッセージ性を高めるために、さまざまな演出を入れたり、こだわりを重視したりする人も多いでしょう。どうしても再生時間が長くなる場合は「〇〇編」「part〇」をつけて、内容を細かく分けることがおすすめです。
3-4.カット割を調整してメリハリをつける
ほとんどのコンセプトムービーでは、シーンを数秒で切り替えるカット割が多用されています。数秒おきにシーンを切り替えるカット割を取り入れよう、と考える人も多いのではないでしょうか。
しかし、ただシーンを切り替えるだけの単調な動画では、視聴者を引きつけることはできません。
魅力的な動画を作るためには、カット割を調整してメリハリをつけることが重要です。たとえば、重要なシーンでカット割の秒数を変えたり、1シーンに異なる視点のカットを入れたりすることで、メリハリをつけて視聴者の目を引きつけることができます。
4.コンセプトムービーの活用事例
ここでは、自社の事業にコンセプトムービーを上手く活用した、2つの事例を紹介します。
●採商品開発にユーザーの意見を取り入れるプロジェクトを分かりやすく説明
A社のプロジェクトは、機密性が高い商品開発をあえてオープンにして、ユーザーの意見を取り入れることが目的です。コンセプトムービーは、暗くじめじめした床面から始まります。その後に白い長テーブルへ映ることで、「機密をなくしてオープンに」が印象づけられる作りです。
ムービーでは、何もない状態から人々の意見を取り入れて製品が開発され、作られた製品がユーザーの手に渡るところまでを映し出しています。「ユーザーの声や着想から商品開発が行われる」を分かりやすく伝えている点が特徴です。
●化粧品の美容部員採用にコンセプトムービーを活用
B社では、店舗の化粧品カウンセラーとなる美容部員採用に、コンセプトムービーを活用しました。ムービーでは、現役の美容部員たちが仕事のやりがいや魅力について、熱意ある言葉で話しています。インタビュー風の作りであり、B社の求人に興味のある視聴者が共感できる演出です。
さらに、シーンのところどころには、業務風景を1~3秒程度のカットで入れています。視聴者は仕事内容を思い描きやすく、インタビューに頷きながら最後まで視聴できるでしょう。自社の事業内容に興味を持ち、求人の魅力を感じてほしいことが伝わる内容です。
コンセプトムービーを活用してより確実に集客したい場合は、社内担当者が動画撮影するよりも、専門の動画制作会社に依頼することがおすすめです。
専門の動画制作会社は、会社事業に沿ったメッセージを込めて構成設計し、ブランディング的な観点でコンセプトムービーを制作してくれます。
まとめ
ここまで、コンセプトムービーの概要と、制作に役立つ情報を解説しました。
コンセプトムービーは、自社の企業理念やプロジェクト要旨などを分かりやすく伝えられる広告手法です。多くの企業がすでに取り入れていて、社外向け・社内向けのブランディングに役立ちます。
コンセプトムービーを制作する際には目的・ターゲティングを明確にして、映像時間やカット割の調整などを考えなければなりません。魅力的な動画を作りたい場合は、ブランディング手法について詳しい映像制作のプロに依頼しましょう。
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