タクシーにおける動画広告のメリット・デメリットと導入事例を紹介!
近年、個人サイトやSNSでも気軽に配信できるようになった動画広告は、ポスターなどの紙媒体と同様に、主要な宣伝方法の1つです。SNSやアプリで会員向けに配信する場合と比べるとターゲティングは難しいですが、特定の層に向けた宣伝効果が期待できます。
今回は、タクシーで動画広告が利用される背景からタクシーで動画広告を行うメリット・デメリット、導入事例までを解説します。タクシーへ動画広告の導入を検討している方は、ぜひご覧ください。
目 次
1.タクシーにおける動画広告とは?
従来のタクシーの広告は、窓のステッカーや配布するティッシュに挟み込んだチラシなどが主流でした。しかし近年は、より効果の高い広告宣伝を行うために、動画広告を導入しているタクシー会社も現れました。
タクシーの動画広告とは、後部座席から見える位置に設置したデジタルサイネージ機器を用いた動画配信による宣伝手法です。最近では導入しやすいタブレット端末を利用したケースが多く、移動中に動画を見てもらうことを目的としています。
1-1.タクシーで動画広告が利用される背景
絵や文字を並べただけの広告よりも、消費者の印象に残りやすいため、多くの企業が動画広告を導入しています。タクシー業界で動画広告の導入が増加している理由は、時流の影響もありますが、何よりタクシーの手配方法が大きく変化したためです。
現在は、手軽にタクシーを呼べる「配車アプリ」が人気を集めています。配車アプリが開発された結果、街中で空車状態のタクシーが偶然通るのを待ったり、タクシー乗り場へ移動したりする必要がなくなりました。
今までも電話で直接タクシーを呼ぶことは可能でしたが、配車アプリは複数のタクシー会社の中から近隣を走る1台を手配できるため、圧倒的な効率の良さがメリットとなります。
このように、ユーザーにとって使い勝手の良い配車アプリは、タクシー会社側にとっても効率良く顧客と出会うことができるツールです。効率良く顧客と出会うことにより、1日あたりの乗客数が増えるため、タクシーでは動画広告が導入されるようになりました。
2.タクシーにおける動画広告のメリットは?
一定のリズムで揺れるタクシーの車内は居心地が良く、運転手との会話を楽しむ乗客もいれば、ゆったりと過ごしたいと考える乗客もいるでしょう。また、乗客の大半が運転手との会話よりも、仕事や仮眠など自分の思う通りに過ごしたいと感じています。
しかし、動画広告は他の媒体とは異なり、乗客を邪魔することはありません。また、退屈を紛らわせたい方にとっても有難い広告といえます。
もちろん、顧客だけではなくタクシー会社側にも多数のメリットはさまざまです。
では、どのようなメリットがあるのでしょうか。ここでは、タクシーにおける動画広告の3つの代表的なメリットを紹介します。
2-1.高所得層に対するマーケティングができる
東京や大阪のように公共交通機関の発達した地域では、タクシーを利用せずとも移動ができるため、タクシーは高級な乗り物のようなイメージを持たれやすくなっています。
そのため、必然的にタクシーを利用する方は高所得層が多くなり、一般的な富裕層の他、経営者や役職者のように何らかの意思決定権を持つ方が乗車することがほとんどです。
テレビCMや動画投稿サイトの動画広告は、不特定多数の顧客を対象としているため、意図しない層にまで宣伝してしまいます。しかし、タクシーの動画広告は、タクシーを利用した者のみが見られるため、高所得層を狙った宣伝が可能です。
また、プレミアムな商品・サービスの他、業種問わずさまざまな経営者層向けの「BtoB」に特化した宣伝も効率良く行うことができます。そのため、高所得層に対してマーケティングを行いたい場合に、動画広告はおすすめです。
2-2.商品に対する注目度を高めることができる
動画広告が流れるタブレットなどは、運転手や助手席の座席背面に設置されています。設置場所は多くの乗客にとって目線に近い高さであり、音声や動画が流れれば自然と目や耳を傾けられる位置です。
タクシーの車内は個室に近く、他人の目を気にせず動画を見ることができます。そのため、ダイエットやAGAなど、デリケートなテーマの動画でも注目してもらいやすいことが可能です。
また、タクシーの平均的な乗車時間は15分~20分程度です。短いスパンで同じ動画広告を何度も見ることは、商品やサービスのイメージを強く残します。そのため、紙媒体など他の広告よりも、商品に対する注目度をより高めることが可能です。
動画広告で気になった商品は手元のスマホで即座に検索できるため、より商品購入につなげることができるでしょう。
2-3.ターゲットを絞り込んだ広告ができる
タクシーの主な利用者は、地域や時間帯によっても異なります。たとえば、富裕者層や経営者が多い地域もあれば、通院や買い物に利用する高齢者が大半を占める地域など、タクシーの利用者はさまざまです。
繁華街近くでは、夕方以降になれば飲酒で車を運転できない方や、深夜に終電を逃した方を乗せるケースが増えるでしょう。
このように、時間帯やエリア別の特性に合わせたマーケティングが行えることも、タクシーで動画広告を配信するメリットです。複数タイプの動画広告を用意しておき、乗客に合わせて配信内容を変更できるシステムを導入することで、動画広告の効果をさらに高めることができるでしょう。
3.タクシーにおける動画広告のデメリットは?
前述の通り、動画広告は地域や時間帯によって特定のターゲットを狙うことができるなど、さまざまなメリットがある半面、デメリットも存在します。動画広告によるマーケティングを成功させるためには、メリットとともにデメリットの理解も深めておかなくてはなりません。
ここでは、タクシーにおける動画広告のデメリットを2つ紹介します。宣伝効果を最大限に発揮するためにも、これから紹介するデメリットを把握したうえで、動画広告の企画・制作を進めましょう。
3-1.効果測定ができない
SNSや公式サイトなど、インターネット上で多くの動画コンテンツが配信されている理由の1つは、効果測定が容易であるためです。
クリック数などで広告に対するアクションが分かりやすいインターネット上の配信に対し、タクシー内で流す動画広告は、効果測定につながるデータの取得は非常に困難となります。そのため、商品の売上などの様子を見ながら出稿数の調節を行わなくてはなりません。
また、車内に設置した他の広告(窓のステッカーや座席に置いたパンフレットなど)に埋もれないよう、発信内容のレイアウト・取捨選択も必要です。
3-2.広告をオフにされる可能性がある
タクシー乗客の中には「移動のわずかな時間でも眠っておきたい」という方も多くいます。そのため、音量や演出の派手な動画広告はマイナスな印象を与えかねません。場合によっては、タブレットやデジタルサイネージ機器をオフにされる可能性もあります。
タクシーで動画広告を流す場合は、音量調節だけではなく動画広告そのものを無音で制作したり、不快な印象を持たれやすい音の使用を控えたりするなどの工夫を行いましょう。
4.実際の導入事例を紹介
最後は、実際にタクシーで動画広告を導入した結果、どのような効果があったのかについて紹介します。
■企業向けソフトウェア開発会社の事例
タクシーの乗客に経営者層など意思決定権を持つ方が多い地域で、BtoBサービスの動画広告を掲載した例です。日常的に同じタクシー会社を利用する常連客が多かったことも影響し、1ヶ月の広告配信で40件ほどの資料請求というアクションを得ました。
ソフトウェアなど企業向けの無形商材は、莫大な導入費や継続的な利用料が必要となる場合も多いため、経営者層へダイレクトに訴求できた点が功を奏した一例です。
■会員制度による生前準備を促す葬儀社の事例
高齢者の利用が多い地域で、流行の「終活」を意識した会員向けサービスの紹介を行った例です。生前相談をすることで遺族に希望通りの葬儀を執り行ってもらおうという趣旨のもと、葬儀で起こりやすいトラブルを紹介しました。
さまざまなトラブルへの不安に対する解決策を提示する広告内容と地域密着性をアピールした結果、初月から高額契約が決定し、以降も継続して問い合わせが発生しています。
上記の事例から、タクシーに動画広告を導入することで、商品・サービスの購入数などに高い効果を得られることが分かります。
チラシやパンフレット、インターネット上での広告ではいまいち売上につながらないと感じている方は、ぜひタクシーで動画広告を配信することを検討してみてはいかがでしょうか。
まとめ
タブレットやデジタルサイネージ機器による動画広告の配信は、タクシーのゆったりとした空間を有効活用できることが特徴です。
音や動きのある動画広告は、ステッカーやパンフレットよりも注目されやすく、乗客の意識に残りやすいといったメリットがあります。また、地域や時間帯を選ぶことで訴求したいターゲットを狙って宣伝することもでき、効率良くマーケティングを行いたい方に最適の広告です。
しかし、動画広告は、インターネット上の広告に比べて効果測定が難しい傾向にあります。そのため、タクシーにおける動画広告のメリットだけではなく、デメリットもしっかりと理解したうえで、導入を検討しましょう。
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