社員インタビューや人物紹介動画の作り方!コツと注意点を解説
社員へのインタビューや人物紹介動画は、自社の魅力を効果的に伝えられる方法の一つです。実際に働いている人の声を届けるため、説得力があります。また、具体的な業務内容が伝わりやすいことから、企業の採用活動などで多く用いられています。
しかし、そのような動画制作をしたいと考えても、「どのような内容にすれば良いか分からない」「制作にあたっての注意点を知りたい」という方も多いでしょう。
そこでこの記事では、社員インタビュー・人物紹介動画の種類や活用シーンのほか、動画を制作する際の注意点について詳しく解説します。
目 次
社員インタビュー・人物紹介動画とは
社員インタビューや人物紹介動画とは、自社の社員に対してインタビューを行い、その内容を動画として編集したもののことです。
企業が求職者に対して自社の文化や働き方を紹介したり、潜在的な顧客に対して会社や商品、サービスの魅力を伝えたりする手段の一つとして活用されています。
完成した動画は、コーポレートサイトや採用サイト、SNSなどで発信されることが多いです。これらのプラットフォームを利用すれば、多くの人に情報を届けられます。
また、一口に紹介動画といっても、その種類や活用目的はさまざまです。目的やシーンを明確にしつつ、自社の長所を生かせるスタイルで動画を作るようにすると、より効果を発揮しやすいといえます。
社員インタビュー・人物紹介動画の種類
社員インタビュー・人物紹介動画にはいくつかの種類があり、その種類によってかかる予算や制作時間が異なります。
ここでは、代表的な以下の4つの種類についてみていきましょう。
- ・一人の社員のみに焦点をあてる動画
- ・多くの社員を出演させる動画
- ・座談会形式の動画
- ・社員の一日に密着する動画
1.一人の社員のみに焦点をあてる動画
一人の社員にフォーカスし、仕事の魅力を詳しく紹介する動画は、出演者が一人のため制作コストを抑えられるうえ、撮影スケジュールを組みやすいというメリットがあります。
具体的な経験談を盛り込みながら構成にストーリー性を持たせることで、視聴者が共感や関心を寄せやすい動画になるでしょう。
一方、出演者が一人しかいないために、映像が単調になってしまいかねないというデメリットもあります。複数の場所で撮影をしたり、異なるカットやアングルを採用したりして変化をつけ、視聴者を飽きさせないように工夫することが大切です。
2.多くの社員を出演させる動画
同じ企業で働く社員であっても、志望動機や担当業務、キャリアプランはさまざまです。そのため、出演者を増やすことで、複数の部署や業務を紹介しやすくなります。
特に、求職者向けの動画の場合は、視聴者に多くの選択肢を提示できます。多様な働き方ができる点をアピールしたい場合は、出演する社員の所属部署や職種、性別や年代が偏らないようにバランス良く人選すると良いでしょう。
ただし、出演者が一人の場合に比べて制作にコストや時間がかかりがちというデメリットもあるため、予算との調整が必要です。
3.座談会形式の動画
複数人の社員による座談会形式の動画は、社員同士の仲の良さや職場の風通しの良さといった特長を最も生かせる動画といえます。
台本を用意せずに実施するのが一般的で、それぞれの仕事のやりがいや苦労など、よりリアルな情報や体験を伝えられるでしょう。
ただし、台本がなく社員ごとの発言量が調整できないため、一部の社員ばかりが発言し、ほかの社員が遠慮してしまうなどといったことがないように配慮することも必要です。
また、複数の社員が同時に話すため、声が混在し、聞き取りにくくなる可能性もあります。編集する際にはテロップをつけるなど工夫をしていきましょう。
4.社員の一日に密着する動画
特定の社員に一日密着し、実際の職場での雰囲気や業務の様子を紹介する動画は、その人の仕事を掘り下げて伝えられるため、視聴者は業務の内容や流れを理解しやすくなります。
ドキュメンタリー風の動画となるため、仕事に対する熱意ややりがいが視聴者に伝わりやすく、共感を得やすくなります。特に、求職者にとっては、入社後の働くイメージが湧きやすい動画となりやすいです。
一方、始業から終業まで密着するぶん、撮影時間の長期化と制作コストがかかってしまう点はデメリットといえます。
社員インタビュー・人物紹介動画の活用シーン
近年、多くの企業が取り入れるようになった社員インタビュー・人物紹介動画は、主に採用活動と人事業務の一環として活用されています。
それぞれの活用シーンについて、詳しく解説します。
求人・採用活動で活用する
求職者に向けて会社をより魅力的にPRしたり、事業や業務内容の理解を促したりする目的で制作されます。
制作した動画は、コーポレートサイトや採用サイトに掲載するほか、会社説明会で使用したり、SNSを通じて発信したり、さまざまなシーンで活用できるため、多くの求職者に視聴してもらいやすいです。
動画であれば、文字や写真のみのコンテンツよりも多くの情報を発信でき、社員の働く姿や職場の雰囲気をリアルに伝えられるため、採用後のミスマッチの予防にも役立ちます。
人事業務の一環として活用する
主に、社員に向けた教育や啓蒙を目的とする動画です。若手社員に企業理念の理解を促進するほか、中堅社員のエンゲージメントの向上、モチベーションのアップが期待できます。
同じ会社で働く社員が動画に登場することで、ふだんは接点のない社員や部署のことを知れ、社内コミュニケーションの活性化にも一役買います。
動画の内容によってはコーポレートサイトや周年イベント、IR活動など対外的な場面でも汎用的に活用可能です。
社員インタビュー・人物紹介動画を制作するメリット
社員インタビュー・人物紹介動画を制作するメリットとして、以下の3つがあげられます。
- ・会社への信頼度があがる
- ・会社のリアルな雰囲気を伝えやすい
- ・さまざまなシーンで動画を活用できる
会社への信頼度があがる
動画は、文字や写真のみのコンテンツに比べて、社員の表情や熱量をストレートに伝えられます。
商品を開発した想いや発売までの試行錯誤などを語ることで、視聴者に商品や企業についての好感、あるいは親近感を持ってもらいやすくなります。
また、社員の想いにフォーカスした動画を効果的に活用できれば、企業への信頼感の獲得が可能です。結果として商品やサービスの購買促進効果も期待できるでしょう。
会社のリアルな雰囲気を伝えやすい
社員へのインタビュー動画を通して、視聴者は社員の日常や会社の雰囲気を知ることができます。入社後の働き方やキャリアプランを想像しやすいため、採用後のミスマッチが生じにくくなるでしょう。
また、商品ができるまでの過程や裏話、苦労話を社員がすれば、商品やサービスへの想い、働く社員の熱意が伝わります。顧客などステークホルダーからの信頼や好感を得やすくなり、企業イメージの向上やブランディングにもつながります。
さまざまなシーンで動画を活用できる
社員インタビュー動画は、さまざまな場面で活用できる点も大きなメリットです。
採用活動のために制作した動画であれば、企業説明会で流すほか、コーポレートサイトや採用サイト、SNSにも掲載できます。特に、TwitterやFacebookなどのSNSで拡散に成功すれば、より多くの人の目に触れるチャンスを得られるでしょう。
また、一度制作した動画は翌年以降の採用活動にも使えるため、費用対効果にも優れます。
社員インタビュー・人物紹介動画で効果的な質問例
社員へのインタビューを通じて会社の魅力を十分に伝えるには、社員へどのような質問をするかも重要なポイントです。
質問のパターンとして、以下3つを例にそれぞれのポイントと具体例を紹介します。
- ・会社に関する質問
- ・業務内容に関する質問
- ・プライベートに関する質問
会社に関する質問
会社に関する質問をすることで、社員ならではのリアルな視点から会社の魅力を伝えられます。
例えば、次のような質問をすると、社員の声を届けながら会社の良さをアピールできます。
【質問例】
- ・入社の決め手となったポイントは?
- ・会社の良いと思うところは?
- ・会社に興味がある学生へのメッセージは?
ただし、あまりに直接的過ぎたり、誘導のように感じられたりする質問をしてしまうと「やらせ感」がでやすいです。
作為的に捉えられると、動画の信ぴょう性が薄れてしまうかもしれません。これを防ぐためには、いかに社員に本音で語ってもらうかが重要であるため、会社について語りやすい質問を目指しましょう。
業務内容に関する質問
定番ではありますが、業務内容に関する質問も外せない質問の一つです。業務内容についての理解を促すのはもちろんのこと、やりがいや苦悩などを語ってもらうことで、業務について深堀りしながら紹介できます。
例えば、次のような質問をしてみてください。
【質問例】
- ・担当業務について教えてください
- ・どのようなときにやりがいを感じる?
- ・今だから話せる失敗談は?
良い部分ばかりではなく、失敗談などについての質問を加えることで視聴者に親近感を抱いてもらいやすくなります。
情熱や夢を持って働く社員の姿を紹介できれば、信頼性やブランドイメージの向上にも期待できます。
プライベートに関する質問
プライベートに関する質問は視聴者が親しみを持ちやすいテーマの一つです。昨今は、仕事とプライベートを両立することに社会的注目が集まっているため、重要な質問項目ともいえるでしょう。
例えば、次のような質問をしてみてください。
【質問例】
- ・終業後や休日の過ごし方は?
- ・仕事と私生活をどのように両立している?
- ・産休や育休取得中のエピソードを教えてください
家族との時間や趣味など、社員の充実したプライベートを紹介することで、会社の福利厚生制度やワークライフバランスの実現が可能な労働環境であることを効果的にアピールできます。
社員インタビュー・人物紹介動画を制作する場合の注意点
事前の準備をしっかりと行う
事前の準備なしには、効果的な社員インタビュー動画の制作はできません。社員への質問の用意はもちろん、出演者の担当業務やキャリアなども調べておきましょう。
また、撮影をスムーズに進行するためにも、インタビュアー用に台本や原稿を準備しておく必要があります。インタビューに応じる社員にも、質問内容はあらかじめ共有しておきましょう。
さらに、撮影時には和やかな雰囲気づくりも大切です。インタビュアーには、ムードメーカーや会話をリードできる人などを起用すると安心です。
社員のプライバシーに配慮する
仕事内容だけでなく、プライベートに関する質問をすることで、視聴者からの親近感を得やすくなります。しかし、プライバシーを侵害するような内容はモラル違反として捉えられ、企業のマイナスイメージにつながるおそれもあり、注意が必要です。
質問は無理なく答えられる内容にする、個人を特定できてしまう情報は扱わないなど、十分に配慮しましょう。
また、社員への出演の無理強いは厳禁です。事前に出演の承諾を得たうえで進めるようにしましょう。
視聴者が離脱しない工夫が必要
長尺のインタビュー動画は、内容が単調になると視聴者が飽きてしまう可能性があります。そのため、途中で視聴者が離脱してしまわないよう、演出を工夫しましょう。
撮影場所やカット、カメラアングルにバリエーションを持たせるだけでも変化をつけられます。さらに、シーンによってBGMを変えたり、大事な部分で効果音やテロップをつけたりするのも効果的です。
また、インタビューを受ける社員ばかりを映すのではなく、オフィスの雰囲気やチームで働いているカットも盛り込むと良いでしょう。
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