テレビCMにかかる費用は?制作料と放映料の相場、費用を抑えるコツを解説
商品やサービスを消費者に認知してもらうためには、テレビCMの活用が有用です。しかし「高額な費用がかかるのではないか」と懸念し、ためらっている方も多いのではないでしょうか。
確かに、テレビCMには制作費と放映費がかかりますが、コストを抑えながら制作することも可能です。
そこでこの記事では、テレビCMにかかる制作費用とその内訳、そして費用を抑えるポイントを詳しく解説します。
テレビCMにかかる費用は制作費と放映費
テレビCMにかかる費用は「制作費」と「放映費」に大きく分けられます。
制作費とは、テレビCMの制作にかかる費用です。企画・撮影・編集などの各工程において、後述する企画費やキャスティング費などの費用が必要となります。
一方、放映費はCMを放送するために発生する費用です。「タイムCM」と「スポットCM」があり、どちらを選択するかによって放映費が変わります。
次項で、制作費と放映費それぞれの内訳を解説します。
テレビCMの制作費用の内訳
まずは、テレビCMの制作費用の内訳をみていきましょう。大きく分けて以下の4つがあります。
・企画費
・キャスティング費
・撮影費
・編集費
企画費
企画費とは、テレビCMの内容を企画構成する工程に対して支払う費用のことです。企画費は約20万円〜100万円が目安となります。テレビCMには15秒・30秒・30秒以上のものがあり、尺が長くなるほど企画費も高くなります。
企画の行程では、依頼者とCMプランナー、クリエイティブディレクターが制作の目的やコンセプト、構成、演出、撮影の流れ、予算などを打ち合わせし、テレビCMの具体的な内容を決めていきます。そして、撮影場所やスケジュールなどを確保・調整します。
企画内容によってCMの演出内容も決まるため、内容にこだわりたい場合は、企画費を十分に確保し企画を詰める必要があります。
キャスティング費
キャスティング費とは、タレントや俳優などへ出演料として支払う費用のことです。相場には幅があり、約50万円〜数千万円以上となります。出演者の知名度や好感度、話題性、キャリア、影響力、契約期間などによってキャスティング費は大きく変わります。
詳細は後述しますが、キャスティング費を抑えたい場合には、実写ではなくアニメーションやCGを用いてテレビCMを制作する方法があります。
撮影費
撮影費とは、テレビCMの撮影に必要な費用のことです。相場は約100万円〜数千万円以上となり、ロケーションやフォトグラファーの人数、機材の質によって大きく変動します。
撮影のロケーションにこだわったり、高性能の機材を使用したり、CGを使ったりすると費用が高額になる傾向があります。凝った内容を撮影したい場合は、海外での撮影を実施するケースもあるため、キャスティング費とあわせて高額になりやすいです。
編集費
編集費とは、テレビCM用に撮影した素材を放映できるよう編集する費用のことです。具体的には、素材同士をつなぎあわせる作業や不要な部分をカットする作業、ナレーションやBGM、テロップなどをつける作業が該当します。
編集費の目安は約15万円〜40万円です。CMの長さや加工の難易度(編集に必要となる技術力の高さ)によって、金額は変動します。
テレビCMの放映費用の内訳
続いて、テレビCMの放映費用の内訳を解説します。具体的には以下の3つがあります。
・CMの種類
・放送局
・視聴率
CMの種類
テレビCMの放映方法には「タイムCM」と「スポットCM」があり、それぞれで相場が異なります。
タイムCMとは、番組のスポンサーとなって長期的にテレビCMを放映する方法です。番組内で放映される提供クレジットに社名が表示され、テレビCMが流れます。タイムCMを単発で流すことはなく、6カ月の長期契約を締結してテレビCMを放映するのが一般的です。
スポットCMとは、テレビCMを放映する期間と時間帯を指定して、その範囲内でCMをランダムに流す方法です。タイムCMとは異なり、短期契約でテレビCMを放映できます。スポットCMの放映費は「放送局が定める放映費×視聴率」によって決まります。
放送局
スポットCMの放映費は放送局が定める放映費をベースに決まります。そこで、東京と大阪の代表局における、テレビCM(15秒)あたりの放映費の目安についてまとめてみました。
【東京】
日本テレビ・TBSテレビ・フジテレビ・テレビ朝日 | 約75万円~100万円 |
テレビ東京 | 約25万円~50万円 |
東京MX | 約4万円 |
【大阪】
読売テレビ・毎日放送・関西テレビ・朝日放送 | 約15万円~25万円 |
テレビ大阪 | 約3.5万円 |
視聴率
スポットCMの放映費は、視聴率でも変動します。同じ放送局でも、番組や時間帯によって視聴率は異なるため、視聴率が高い番組や時間帯に流すCMは放映費が高くなるのが一般的です。
視聴率1%を獲得するために必要とするコストは放送局ごとに決まっており「視聴率1%につき○○円」というように、視聴率が高くなるほど放映費も高くなります。
テレビCMを制作・放映する際に費用を抑えるポイント
テレビCMには制作費と放映費が必要であり、クオリティの高いCMの制作には高額な費用がかかります。しかし、予算が厳しい中でも影響力が強いテレビの力を活用して、商品やサービスを認知させたいと考える企業は少なくないでしょう。
ここからは、テレビCMにかかる費用をできるだけ抑えるためのポイントを紹介します。
・実写以外の動画を制作する
・自社でテレビCMの企画を決める
・俳優やタレントの契約期間を短くする
・地方局で放送する
・静止画で制作する
実写以外の動画を制作する
制作費が高くなるかどうかは、キャスティング費用が大きく影響します。話題のタレントをテレビCMに起用する場合、契約料などを含めて数千万円の費用がかかることもあります。
一方、アニメーションやCGを用いたテレビCMであれば、声優への報酬などが新たに発生する可能性はあるものの、タレントを起用するよりもキャスティング費を抑えやすい傾向にあります。
また、実写で撮影をするにあたって必要となる撮影費やロケーションの使用料、交通費なども削減が可能です。天候の影響を受け、撮影が延期になって追加費用が発生したり、リスケジュールが必要となったりすることもなくなります。
自社でテレビCMの企画を決める
通常、テレビCMの企画は、CMプランナーやクリエイティブディレクターが予算やアピールポイントを踏まえて、CMの内容やコンセプト、構成、演出などを企画し、撮影場所や必要なスタッフの手配を行います。
しかし、必ずしもこれらの企画を外部に任せなければならないわけではありません。自社でテレビCMの企画を練り方向性を決められれば、撮影から外部に任せることもできます。
ただし、テレビCMの制作に不慣れである場合は、企画から外部に任せるほうがクオリティを担保しやすいです。
タレントや俳優の契約期間を短くする
タレントや俳優との契約期間は「1クール(3カ月)」「2クール(6カ月)」「1年」の単位となるのが一般的です。長期の契約になるほど広告効果に期待できる半面、キャスティング費も高くなります。
反対に、契約期間を安易に短くすると、想定していたタイミングでCM用動画を使用できなくなるリスクも考えられます。そのため、契約期間を短くする場合は慎重に判断していきましょう。
地方局で放送する
放映費は基本的に、キー局や準キー局よりも地方局のほうが安くなります。地方局での反響や費用対効果を確認し、徐々に準キー局やキー局でテレビCMを放映していく、という方法も一つの手です。そうすることで、失敗のリスクと費用を抑えられます。
ただし、地方局はキー局ほどの視聴者数や効果に期待することは難しいです。このため、費用を抑えることだけでなく「地方局であっても達成すべき目的を果たせるかどうか」を確認することも重要です。
静止画で制作する
実写以外のテレビCMで、最も制作費を抑えられるのは静止画によるテレビCMです。キャスティング費が低いだけでなく、静止画は動画に比べて編集作業が少ないことから編集費も抑えられます。
手軽に撮影できるため、約30万円〜50万円が制作費用の目安です。BGMやナレーションをつけたとしても、動画に比べて費用を抑えられます。
費用の内訳を把握し、予算にあわせて有効な戦略を練りましょう
テレビCMにかかる費用には「制作費」と「放映費」の2つがあり、テレビCMで効果を出すためにはどちらも重要です。
費用を抑えたい場合は、一番の目的である「テレビCMで効果を出すこと」を念頭に置きながら、各工程の予算を見直すなどして調整していきましょう。
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