動画広告の作り方|制作の流れと成果を出すためのポイント
近年は動画サイトの閲覧者数が飛躍的に伸びており、比例して動画の合間に流される動画広告の数も大幅に増加しました。動画広告の再生回数が増えると、企業の認知度アップや商品の売上アップにつながるため、自社でも動画広告を制作して参入したいと考える人も多いでしょう。しかし、効果的な動画広告を効率よく制作するためには、正しいノウハウを知ることが大切です。
この記事では、動画広告の作り方と制作の流れ、成果を出すためのポイントを解説します。効果的な動画広告の作り方に興味がある人は、ぜひ参考にしてください。
目 次
1.動画広告の作り方|制作の流れ
「動画広告を自社で制作したいけれど、何から始めればよいか分からない」「外注したいけれど、どのような流れになるか不安」という人は多いでしょう。動画広告の制作は、手順を理解するとスムーズに進めることが可能です。
ここでは、動画広告制作時の流れを、5つのステップに分けて解説します。
1-1.【STEP1】動画広告を作る目的の明確化
まずは、何のために動画広告を制作するか、目的や目標を明確にしなければなりません。最終的なゴールを定めずに動画広告を作った場合、制作コストをかけた割に有益な結果が得られず、「動画を作っただけ」で終わる可能性があります。
初めに動画広告の目的を定めた上で、「動画広告のターゲット層はどこか」「配信媒体はどこか」「予算や納期はどのくらいか」を決定することが大切です。
【最初に整理する情報】
動画広告の目的 | 自社の認知度向上・商品の理解度向上・売上倍増など |
---|---|
ターゲットの選定 | 広告を見てもらいたい人・商品を買ってほしい人など |
配信媒体の選定 | 利用者の多い動画サイト・コアな視聴者が多い動画サイト・SNSなど |
大まかな予算・納期 | 制作費はいくらまで・何月何日までに完成させるなど |
動画広告の目的や付随する情報を整理することで、制作中のブレや迷いを防止できます。
1-2.【STEP2】ペルソナ・訴求ポイントを決定
動画広告の目的が明確化されたら、次はペルソナを詳細に設定し、訴求ポイントを突き詰めましょう。ペルソナとは、動画広告のターゲットについて年齢や性別、日常行動などまで具体的に設定した、架空のユーザー像を指します。
下記は、ペルソナや訴求ポイントを作成する際に設定する項目の例です。
【ペルソナ】
- ●年齢
- ●性別
- ●職業
- ●役職
- ●家族構成
- ●居住地
- ●休日の過ごし方
- ●趣味
- ●現在抱えている悩み
- ●よく見る媒体
【訴求ポイント】
価格 |
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限定 |
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手軽さ |
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目新しさ |
|
効果 |
|
動画1本につきペルソナを1体設定することで、メインとなるターゲット層の心に響く訴求ポイントを見つけやすくなります。
1-3.【STEP3】動画の企画・絵コンテの作成
ターゲットのペルソナや訴求ポイントが決定したら、動画の企画に入ります。動画広告の目的から逆算して、どのような動画の内容で何をユーザーに訴えかければ反響が得られるかを考え、動画のコンセプトを策定しましょう。
動画のコンセプトが定まることで、動画の最重要ポイントや表現方法、全体的な構成・ストーリーに加え、必要なシーンや素材なども浮かびやすくなります。また、動画の内容を決める際は、絵コンテの作成がおすすめです。
動画の撮影や制作には、複数の人間が関わります。そのため、テキストのみの説明や曖昧なイメージだけでは意思疎通がうまくいかず、動画の完成イメージに大きな齟齬が生じかねません。
絵コンテの存在によって、動画の制作をスムーズに進めることが可能です。また、絵コンテという形に落とし込むことで視覚からイメージを膨らませやすくなり、よりよいアイデアを出しやすくなるメリットもあります。
1-4.【STEP4】動画の撮影・制作
動画の企画が固まり、絵コンテが完成したら、動画の撮影準備に入りましょう。少なくとも、下記のものが必要となります。
撮影機材 | カメラ・照明・マイクなど |
---|---|
素材 | 動画・静画・音声・効果音など |
キャスト | 出演者・声優・イラストレーターなど |
場所 | ロケ場所の選定・撮影許可の申請など |
編集機材 | パソコン・スマホ・編集ソフトなど |
必要な機材や素材などの準備ができ次第、絵コンテを元に撮影を始めます。動画撮影では、いきなり本番を撮るのではなく、事前にカメラや照明、マイクのテストを入念に行うことがクオリティを上げるコツです。
なお、動画に使用する素材を用意する際や、屋外で撮影する際は、著作権や肖像権を侵害しないよう十分な配慮が必要となります。また、天候によって予定がずれ込んだり、撮影したい場所の許可が取れなかったりする可能性も考慮して、余裕のある日程を組むことが大切です。
1-5.【STEP5】編集・書き出し
動画の撮影が終了したら企画・絵コンテに沿って動画を切り貼りし、画面効果・字幕・テロップ・CGなどを挿入して編集します。効果音やナレーションの挿入も同時に行います。1本の動画に情報を詰め込みすぎず、短時間でテンポよく内容を理解できる作品に仕上げましょう。
編集が終わったら、動画広告を配信する媒体が指定・対応する形式にファイルを書き出して、制作は完了です。各媒体によってMP4やMOVなどの形式、動画1本につき◯MB以内といった規定や条件が異なるため、必ず書き出す前に確認しましょう。また、編集や書き出しの作業は、動画の長さや加工量次第で想定通りに進まない恐れがあるため、余裕あるスケジュールの確保が大切です。
2.動画広告の作り方|成果を出すための3つのポイント
動画広告には明確な目的があり、目的を達成するためには工夫を凝らす必要があります。どの動画広告にも共通するポイントは、下記の3点です。
- ●最初の5秒で視聴者を惹きつける
- ●尺に合わせた構成にする
- ●PDCAを回す体制を作る
ここでは、成果を出しやすい動画広告を作るためのポイントを3つ解説します。
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2-1.最初の5秒で視聴者を惹きつける
動画広告では、最初の5秒間が勝負です。動画広告を流す媒体の多くでは、動画が流れてから5秒間はスキップできないように設定されています。最初の5秒間は視聴される確率が高いため、下記のような手段を用いて視聴者の興味を惹くことが重要です。
- ●サービスの内容を簡潔に伝える
- ●動画広告のターゲットとなるユーザーを限定して明言する
- ●動画を最後まで視聴することで得られる結果を提示する
- ●動画自体の続きが気になる構成にする
- ●高速な場面展開で視聴者の意識が逸れる暇を与えず、最後まで見せ切る
なお、動画広告の媒体がSNSの場合は、最初の2秒間で勝負が決まります。
2-2.尺に合わせた構成にする
動画広告の場合、視聴者に最後まで見てもらえる尺の長さは限定されます。媒体によっては制限なく流せるものの、動画広告1本の長さは5秒~1分程度であるケースが一般的です。
5秒なら、情報を詰め込むのではなく、一瞬で視聴者の印象に残るシンプルな演出を考えることが大切です。また、1分間フルで視聴されたいなら、ストーリー仕立てにしたり、思わず見入るような映像美を盛り込んだりといった工夫を盛り込む必要があります。動画広告の制作目的を意識しながら、動画全体の流れや構成を尺に合わせて考えましょう。
2-3.PDCAを回す体制を作る
完成した動画を配信したら、PDCAを回せる体制を整えます。下記は、コンテンツ内容の改善を模索する際に、指標となるポイントです。
【改善の指標となるポイント】
- ●動画広告の視聴回数
- ●動画広告の離脱数・場所
- ●動画広告の評価数
- ●動画広告の成果数・場所
- ●反響があったユーザーの傾向
動画広告の成果を詳細に分析し微調整を繰り返しながら運用することで、大きな成果や次回の動画制作につなげられます。
まとめ
動画広告を制作する際は、広告を流すことで得られる目的を明確化した上で、詳細なターゲット層を選定し入念に企画を練らなければなりません。冒頭で視聴者を惹きつけて最後まで見てもらえるよう工夫を凝らし、常に成果を確認しつつ改善を続けましょう。また、動画の撮影ではトラブルが起こる可能性を想定して、時間と費用に余裕を持たせることも大切です。
自社で機材を揃えたり、企画したりすることが難しい場合は、制作を外注することもひとつの手です。動画広告の外注を検討中の方は、クライアントに寄り添いながら視聴者の心を掴む動画制作を行う「シードアシスト」へぜひご相談ください。
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